病気を知ろう

第7回 気管支喘息とは

1.気管支喘息とはどのような病気でしょう?

 喘息は気管支が狭くなって、呼吸が苦しくなり、ゼーゼー、ヒューヒューする病気です。その他、咳や痰などの症状もみられます。

 古典的には気流制限(気道が狭くなり呼吸しにくくなる)が、可逆性(よくなったり、わるくなったり)に起こる、気道平滑筋のスパズム(けいれん性に収縮する)と考えられていました。
 1980-1990年代になると、気管支喘息とは気道の慢性炎症性疾患であり、それによって気道壁のリモデリング(上皮下基底膜が肥厚する、気道平滑筋が肥大、増殖するなど、気道の形態が変化する)が起こると考えられるようになりました。また気管支線毛上皮細胞(痰を外に出す)が消失するため、痰が出にくくなります。その結果気道がさらに狭くなり、気道内にアレルゲンが残存しやすくなるため炎症を増悪させます。
 このような状態では気道の過敏性が出現し、わずかな刺激でも気管支が収縮しやすくなります。健常人では反応しないようなホコリ、タバコの煙、冷たい空気などによって発作が誘発されます。最終的には慢性的な呼吸機能低下が起こると考えられています。

2.どの位の患者さんがいるでしょう?

 わが国では成人の6-10%、小児では10%以上が喘息にかかっているといわれています。1960年代には成人、小児とも1%程度でした。その後ほぼ10年ごとに1.5倍程度増加していると報告されています。

3.喘息による死亡者数はどのぐらいでしょう?

 わが国の喘息死亡者は、1年間に1,700人で、10万人あたり1.4人です。喘息死亡率の動向や世界的な比較に適した、5−34歳の年齢階級死亡率は10万人あたり0.1人と、世界的にも最も低い群に属します。
 これはわが国で喘息予防管理ガイドラインが普及し、医療関係者、患者の治療レベルが向上し、吸入ステロイドの使用が増加したためと考えられています。